セミナーは勉強の場
先日、とある商工会でセミナー講師をさせて頂きました。
元々人前で話すのは得意な方ではないのですが、コンサルタント業をしていると、こうした仕事の依頼も時々来ます。(自分の親にセミナーをした、と話すと力いっぱい驚かれます(笑))
今回は、地域ブランド商品を展開するにあたって、各事業者さんに価格の決定手法として、『利益が上がる価格戦略』というテーマで話してきました。
小売で成功している事業者さんもいらっしゃいましたが、その方からも「分かってはいても、改めて言われると整理が出来て、考えさせられた」と言うような感想も頂けました。「もっと踏み込んだ話もしてもらえるの?」とも聞かれ、少しはためになったのかな、と安心しています。
セミナーの内容のさわりだけ紹介すると、
- 6個入り500円のたこ焼きをモデルケースとした。
- 価格決定手法として「競合追随法」「コスト・プラス法」「付加価値法」があり、中小企業(特に小規模事業者)は、付加価値法にこだわるべきだ。
- 経営の目的は、販売数量・売上高・粗利益ではなく、営業利益である。つまり、たくさん売って売上を伸ばすのは無く、少ない売上で、より楽に高い利益を得る価格戦略を取るべきである。
- マーケティングの4Pなどのフレームワークを活用して、付加価値を分析。
概念の話だけなので、このセミナーを聞いたからと言って、ハッキリとした答えが見つかるモノではなく、現状と理想を自分なりに考えてもらう事が主目的です。
さて、タイトル「セミナーは勉強の場」についてですが、私はものづくり改善を得意としているので、価格戦略について専門の知識があるわけではありません。今回の話を頂いた時、中小企業診断士の知識である程度の内容はイメージできましたが、プラスαで事業者さんに「なるほど!」と思ってもらえる話となると、持ち球がありません。
そこでAmazonや図書館で、価格戦略・プライシングに関する本を数冊入手して読みました。共通する内容もあれば、筆者独自の価値観、経験、結論もあります。それらを自分なりの表現に置き換える作業と、セミナー対象者の属性・レベル感に合わせる作業をしました。
結果として「たこ焼きモデル」という、耳に残るフレーズとシンプルな事例を考えて皆さんに伝える事にしました。「ふざけているのか?」と言われるギリギリのラインだった思います(笑)
でも、たこ焼きモデルというフレーズと、たこ焼きの写真は、皆さんの脳裏に焼き付いていると思います。
セミナーは講師自身のスキルアップにも繋がると感じています。話すスキルはもちろんですが、プレゼン資料の制作を通して、自分の頭の中を整理し、自分なりの解を導き出します。そして、それをどうやったら確実に・楽しく・時間通りに・凄みをもって伝えられるか、を考える事で、確実に自分のモノになります。セミナーが終わると、自分自身がステップアップした感覚になります。
新たなセミナーの話も来ています。まだ時間はあるので、いろんな文献を読み、いろんな人の話を聞いて、自分なりのエッセンスを入れて準備をしていきたいと思います。
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