支援企業様からの一言
福井県はコンサルタント不毛の地と言われています。
コンサルタントが少ないという見方もありますが、そもそも経営者にコンサルタントを使うという概念が無かったり、コンサルタントに不信感を持っているなど、企業側にも要因があります。
その為、企業へのアプロ―チとしては公的な支援機関を仲介する事が多いのが実情です。
先日、とある支援機関を通じて、従業員10名程度の製造業と関わる機会を頂きました。社長夫婦と息子さんで経営されていますが、伝統産業に近い昔ながらのものづくりをしています。社長の人柄もあり、売上に関しては増加傾向になるのですが、それに反して利益が下がっていくという現象に陥っています。財務分析に知識がある方なら、原価構造や間接費に問題がある事は直感的に分かると思います。
また、工程管理、納期管理、受発注管理など、データ管理は全くされておらず、経験と勘、脳内コンピュータという属人的な管理に頼っています。
そこで、製造原価の把握、工程管理の導入、部分的なデータ管理から支援を開始しています。
その中で、とても嬉しい一言を頂けました。
「今まで、知り合いの会社がコンサルタントを入れて、業績が上がった、利益が上がったとか聞いたことがあったけど、そんな訳ないと思っていた。業種も業態も、扱っている製品も違えば、企業規模やレベルも違うのに、急に入ってきたコンサルタントに何が分かる!?と。でも、今回松田さんに来てもらって、考えがガラッと変わった。本当によかった。これからもよろしくお願いします」
まだ、訪問3回目くらいの提案段階でしたが、このような言葉を頂けて、この仕事をやっていて本当によかったと思うと同時に、全力で支援したいと思いました。
息子さんも含めてITにアレルギー反応を示していたのですが、
「データ管理はしないといけない。データ管理するのでやり方を教えて欲しい」
と向こうから歩み寄ってくれたのも嬉しかったです。正直なところ、データ管理を浸透させる事が一番苦労するだろう・・・と踏んでいたので、今回の経営改善においても大きな一歩でした。
もちろん、金銭的なリアクションも仕事の糧になるのですが、本質的には今回のような一言がとても大きな糧になると実感しました。金銭的な事を言えば、規模の大きい企業を支援した方が良いのですが、私がコンサルタントを志したキッカケでもある「福井の小さなものづくり企業を応援したい」という意味でも、何をどうして良いのか分からないのに必死で頑張っている企業さんを支援していきたいと改めて感じました。
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