ものづくり補助金 採択結果

 6月29日にものづくり補助金の採択結果が発表されました。

福井県中小企業団体中央会

 私は4つの案件に関わらせて頂きましたが、半分の2件が採択となりました。非常に残念な結果です。しかも採択が厳しいと考えていた2件が採択になり、自信があった2件が落ちるという結果です。不採択になってしまった企業様には謝罪しかございません。

 この結果に加え、私が関わらせて頂いているある支援機関での採択結果から推察すると、ある1つのポイントが見えてきました。

「先端設備等導入計画」加点

先端設備等導入計画とは、生産性向上特別措置法に則って、企業が導入した機械設備の固定資産税の免税措置を受ける事ができる仕組みです。モリカケ問題で法案審議が遅れ、6月末からようやく受付開始をする市町村が出てきています。

 今回のものづくり補助金では、この計画の提出有無が加点&補助率アップの項目になっていた訳ですが、ズバリ『この加点申請をした企業が採択、しない企業が不採択』になっています。私の4件はもちろん、ある支援機関でも同じ傾向です。相当な加点があったと推察されます。

 加点申請をしなかった2件については、申請できない理由があったのですが、そういった企業にはとても不利な状況だったという事です。

採択取り消しが多発?

 個人的には採択取り消しになる案件が例年より多くなるのではないかと考えています。その理由も「先端設備等導入計画」が関係しています。

①先端設備等導入計画に認定されない

 どの設備・計画を認定するかは市町村単位の判断になるのですが、「工業会の証明書」が必須になります。ものづくり補助金申請段階においては、どんな設備であっても加点申請が出来ますが、いざ証明書を取ろうとしたら取れない…なんて事も想定されます。ワンオフ的な機械は難しいと思います。

②設備の納期が間に合わない

 先端設備等導入計画は、各市町村が条例を作り、受付体制・審査体制を整え、初めてスタートできます。つまり、動きの遅い市町村は、受付開始がズルズルと伸びます。計画の承認を取らないと、設備の発注が出来ません。近年、機械納期の長期化が深刻になっているなかで、計画認定を待っているがために、事業完了(設備納入)が間に合わない事案が出てくると予想されます。

 間に合わないから補助率は低いままで良い、と言っても、採択自体が取り消されてしまうのです。


2次公募は7月中旬に発表

 7月中旬を目処に、2次公募が発表される見込みです。1次に比べて厳しい採択率になるのは間違いありません。1次落選者+新規申請者になるからです。

 2次公募においては、先端設備等導入計画や経営力向上計画などの加点要素があれば、100%申請すべきであって、裏を返せば申請しなければ採択のハードルはかなり上がると考えられます。2次に関しては、既に先端設備等導入計画の運用がスタートしており、事前に計画認定を取得しておくことができます。つまり、上記①・②を心配する必要がありません。是非、再トライしてもらいと思います。


 国の施策(加点要素)に左右されるような審査方法はどうかと思いますが、お金の出所が決めた事なのでその仕組みに従うしかありません。その仕組みの中で、どうやって点数を稼げるか考えていかないといけないですね。

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